【食材宅配サービスのメリット・デメリットランキング】男女486人アンケート調査

食材宅配サービスとは、紙のカタログやオンラインで注文した食材を、自宅に配達してくれるサービスです。

食材と調味料がセットになった「ミールキット」を宅配してくれるサービスもあり、買い物や食事の用意が難しい人に重宝されています。

今回は、食材宅配サービスを利用したことのある486人に対し、「食材宅配サービスのメリット・デメリット」について聞きました。

【調査概要】

  • 調査対象:食材宅配サービスを利用したことがある人
  • 調査期間:2025年11月1日~15日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 有効回答数:486人(女性353人/男性133人)
  • 回答者の年代:20代 18.9%/30代 34.6%/40代 28.8%/50代 13.4%/60代以上 4.3%

調査結果に対して、管理栄養士の高杉保美氏よりご考察いただいております。

高杉 保美
■監修者プロフィール
高杉保美氏

管理栄養士/ヘルスビューティーアドバイザー
業界最大手プライベートジムにて、3,000人以上に 栄養指導してきた酒飲み・元デブ管理栄養士。
ダイエットの敵であるストレスに負けない栄養指導をライフスタイル別・体質別に行う。 自身も管理栄養士を取得後に半年間で-15kgのダイエットに成功! 食事もお酒も楽しみながら、ゆるく健康的にやせられる「ずるやせダイエット」を提唱。
https://www.homi-takasugi.com/

食材宅配サービスを利用した理由は「買い物が大変」

食材宅配サービスを利用した理由

食材宅配サービスを利用した経験がある486人に「食材宅配サービスを利用した理由」を聞いたところ、1位は「買い物が大変(35.0%)」でした。

2位「忙しくて時間がない(22.4%)」と答えた人も多くなっています。

日々の家事負担や時間不足を解消したいという理由が大きいとわかります。

家事の手間を少しでも減らし、日常生活を楽にしたいために、食材宅配サービスを利用し始めた人が多くなっています。

1位 買い物が大変

  • 地方住みで車の運転ができなかったときに、スーパーまで遠くて大変だったからです(40代 女性 4人世帯)
  • 妊娠中に重い買い物袋を持って階段を上り下りするのが辛かったため。出産後はスーパーへ定期的に買い物に行くのが難しかったため(40代 女性 4人世帯)
  • 重いものを運ぶ手間が省けて 水やお米など重い荷物を自宅まで届けてもらえるため(60代以上 男性 2人世帯)

1位は「買い物が大変」でした。

買い物が大変になる理由としては、「家が坂の上にある」「スーパーが遠い」「車を所有していない」「体力面の問題や体調不良」「子連れで買い物するのがしんどい」などです。

とくに、お米やペットボトルなど重い商品を購入するときに大変という声が多くなりました。

諸事情から買い物に困難があって食材の確保が大きな手間になるとき、食材宅配サービスは悩みの解決策になります。

妊娠・出産やスーパーが近くにない場所への転居をきっかけに始めた人も多く、ライフステージの変化が、食材宅配サービス利用開始のきっかけになることがわかりました。

2位 忙しくて時間がない

  • 共働きで、2人とも忙しく帰宅時間が遅くなったとき、夕食を作る時間がなかったため(20代 女性 3人世帯)
  • 育児で忙しいから(30代 男性 3人世帯)
  • 仕事復帰の際に、買い物に行く時間を節約したかったから(40代 女性 4人世帯)

2位は「忙しくて時間がない」でした。

「共働き」「帰宅時間が遅い」「子育てで忙しい」といった環境で、買い物や食事づくりに十分な時間を割けないと考えている人もいます。

限られた時間の中で食事の準備以外にもやることが多い場合に、食材宅配サービスを使って時短しようと考えるのですね。

食材宅配サービスを使うことで、スーパーへの移動時間や買い物をする時間を減らせます。

またミールキットタイプの食材宅配サービスなら、献立を考える時間や調理の時間も短くできます。

家事の時間を減らしたい人にとって、食材宅配サービスは魅力的な選択肢のひとつです。

3位 周囲の人にすすめられた

  • 知人のすすめです。第一子が生まれ、共働きだと限られた時間の中で、買い物というタスクをこなす時間がもったいなく感じていました。同じ悩みをもっていた知人に相談して試してみると、時間的効率が圧倒的に感じたので即利用開始しました(30代 男性 3人世帯)
  • 友人が利用していて、便利そうだったから。美味しいと評判だったから(40代 女性 1人世帯)
  • ご近所さんが食材宅配をしていて、一緒にやらないかとお誘いがあったので(50代 女性 3人世帯)

3位は「周囲の人にすすめられた」でした。

「家事の手間や時間を減らすために、食材宅配サービスが便利かもしれない」と思っても、実際に新しいサービスを開始するのには勇気がいるものです。

上記のような場合に身近な人からの口コミやおすすめがあると、開始のハードルが下がると考えられます。

実際に使ってみての感想を詳しく聞けるので、不安を解消しやすいからですね。

4位 こだわりの食材を入手したい

  • 旬の食材の目利きができないので、プロに選んでもらいたいから(20代 女性 1人世帯)
  • 近所のスーパーではあまり見かけない商品があるので、スーパーがひとつ増えた感覚で始めてみました(40代 女性 4人世帯)
  • 子どもに安心できる食材で食事を提供したかったから(50代 男性 4人世帯)

「こだわりの食材を入手したい」が4位でした。

食事をより豊かにしたいという思いがあり、「安心できる食材を選びたい」「旬の食材を取り入れたい」という理由で食材宅配サービスを使い始めた人もいます。

食材宅配サービスの中には、無添加・有機栽培・契約農家の野菜といった、こだわりの食材を提供しているところも多いからです。

自力で探すと時間と手間がかかる食材を自宅まで届けてもらえるのは、食にこだわる人にとって大きなメリットとなります。

「子どもに安心安全な食材を食べてほしい」など、お子さんや家族のことを考えて利用開始した人も多くなりました。

5位 キャンペーンに惹かれた

  • 初回限定で安く利用できたから(20代 男性 1人世帯)
  • 期間限定で配達料が無料になり、試食として食品をもらえるというキャンペーンを訪問販売ですすめられ、利用を開始しました(30代 女性 2人世帯)

「キャンペーンに惹かれた」が5位。

「初回限定価格」「送料無料」「セット割引」などのキャンペーンをきっかけに、食材宅配サービスを始めた人もいました。

もともと気になっていた人なら、利用コストが下がることで利用開始しやすくなります。

味覚や食材へのこだわりは個人差が大きいため、実際に使ってみなければ食材宅配サービスが自分に合っているかはわかりにくいもの。

そのためコストを抑えながら実際のサービスを確かめられる仕組みは、「サービスが気になっているけど一歩踏み出せない人」にとってはメリットがあります。

6位 栄養バランスを整えたい

  • 帰るのが遅くても栄養価の高いものを食べたくて、利用した(30代 女性 2人世帯)
  • 外食ばかりで、栄養が偏りがちになることが気になりだしたため(40代 男性 1人世帯)
  • 糖尿病予備軍のため、糖質に配慮した食事をする必要があった(60代以上 男性 1人世帯)

6位は「栄養バランスを整えたい」でした。

忙しいとつい外食や惣菜といった食事に頼りがちです。

もちろん外食や総菜は便利で美味しいのですが、続きすぎると栄養の偏りが気になることも。

一方で食材宅配サービスなら、新鮮な野菜や、管理栄養士が監修して栄養バランスが整ったミールキットなどを提供してくれます。

栄養面での改善が必要な人にとって、食材宅配サービスは「忙しい中でも、自分で考えずに栄養バランスを整えてくれるサービス」として評価されていることがわかりました。

7位 献立を考えるのが大変

  • 家事と育児に追われている毎日の中で、バランスの良い献立を考えるのも、買い物に行くのも億劫に感じたから(30代 男性 4人世帯)
  • 毎日の献立を考えて悩むのが嫌だったからです(40代 女性 2人世帯)

7位には「献立を考えるのが大変」が入りました。

毎日栄養バランスが取れていて、かつ前後の日と被らない献立を考えるのは、大変です。

家事育児や仕事に追われていると、献立を考えること自体が大きなストレスに。

食材宅配サービスの中には、「届いた食材を使ってできるメニューのレシピ」を同梱してくれるものもあり、献立を考える手間が省けます。

またミールキットタイプなら、調味料までセットになっています。

食材宅配サービスのメリットは「買い物に行かなくていい」

食材宅配サービスのメリット

食材宅配サービスのメリットの圧倒的1位は「買い物に行かなくていい(52.7%)」でした。

2位「家事を時短できる(16.3%)」、3位「料理が簡単になる(14.2%)」が続きます。

日常生活の中で感じていた負担が解消されることが、食材宅配サービスのメリットと言えそうです。

1位 買い物に行かなくていい

  • わざわざスーパーに行かなくてもいい。車がないとスーパーに行くのは億劫なので(30代 女性 4人世帯)
  • 自分で買いに行かずに済むことです。重い荷物を持つ必要がなく、雨の日でも届けてもらえるのは便利(40代 女性 2人世帯)
  • 購入に関する手間暇が、圧倒的にかからない。自宅に居ながらにして注文から購入・納品まで完結でき、大変便利(50代 男性 2人世帯)

1位は「買い物に行かなくていい」でした。

買い物に行かなくていいと、「重い荷物を持たなくていい」「子どもを連れて出かけなくていい」「雨の日に出かけなくていい」といった部分で楽になります。

とくに、車がない、スーパーが遠い、子育てや介護で外出が難しいといった世帯では、大きなメリットです。

「エレベーターがない家でも届けてもらえるのが助かった」という声もありました。

2位 家事を時短できる

  • 自炊をする最初から最後までの時間を短縮できる(40代 男性 1人世帯)
  • スーパーで献立を考えたり商品の値段や状態を確認しながら買い物をするのはどうしても時間がかかります。しかし食材配達サービスは自宅に直接「食材」「調味料」「レシピ(調理方法)」が届くため、すぐ調理に取り掛かれるのが最大のメリットだと思います(50代 女性 1人世帯)

2位は「家事を時短できる」でした。

食材宅配サービスを活用することで、まず買い物に行く時間やお店で買い物する時間を減らせます。

カタログやネットで注文して、家で他のことをして待っていればいいからです。

さらにミールキットタイプや献立提案・レシピ提供もしてくれるサービスだと、献立を考える時間や調理にかかる時間も短縮できます。

「家事の時間が減るので、子どもと過ごす時間を増やせる」という声もありました。

3位 料理が簡単になる

  • ミールキットのかたちで、食材にレシピがついてきたこと。炒めるだけ、混ぜるだけ、などの簡単なステップで料理できた(30代 女性 1人世帯)
  • 食材キットで調理が簡単に済むことです(40代 女性 4人世帯)
  • 普段料理をしない私でも、調理が楽(50代 男性 4人世帯)

3位は「料理が簡単になる」でした。

食材宅配サービスの中には、ミールキットが充実しているものもあります。

ミールキットとは、「面倒な下ごしらえが終わった食材」「調味料」「レシピ」がセットになっている商品のことです。

必要な量だけ下ごしらえ済みの食材と調味料が届くので、簡単に炒めたり煮たりするだけで料理が完成して、簡単。

普段料理をしない人や料理に苦手意識がある人にとっては、料理の負担を減らしてくれる効果があり、大きなメリットとなります。

4位 料理のバリエーションが広がる

  • 自分では普段買わないような食材を買えて、料理の幅が広がる(20代 男性 5人世帯)
  • 日々の献立にマンネリ感がありましたが、新しい料理にも気軽にチャレンジでき、レパートリーが増えました(40代 女性 2人世帯)

「料理のバリエーションが広がる」が4位でした。

色々なメニューを作りたいと思っていても、日々の料理はマンネリ化しやすいものです。

しかし食材宅配サービスを使うと、普段買わない食材や新しい味を試せるミールキットなどを気軽に購入できます。

近くでは手に入らない食材や自分ではつくれない調味料を試すきっかけになるため、食卓に新鮮さをもたらしてくれるメリットがあります。

食材宅配サービスは生活を便利にするだけではなく、食事の楽しさを提供してくれるサービスであることもわかりました。

5位 献立を考えなくていい

  • ネットであらかじめ食材を使ったメニュー例がわかるので、献立に悩む必要がない(50代 女性 1人世帯)
  • 献立を考える手間が省けて、食事の準備がとても楽になりました(60代以上 男性 2人世帯)

「献立を考えなくていい」が5位。

献立作成に苦手意識をもつ人も少なくありません。

栄養バランスや家族の好みを考慮するのは大変ですし、頑張って考えても予算や手に入る食材の関係上、結局は「いつもと同じ」というメニューになってしまうこともあります。

献立があらかじめ決まっていたり提案されたりするタイプの食材宅配サービスだと、献立を考える労力が不要になるので、余裕ができ、食事の準備が楽に感じられるようになります。

6位 栄養バランスが整う

  • 忙しくても栄養バランスの良い料理が簡単に食べられる(20代 男性 1人世帯)
  • 自分の体調が悪いときなど長期間調理に携われないとき、栄養バランスの取れた食事を、手軽に家族に提供できるところにメリットを感じました(30代 女性 4人世帯)

6位は「栄養バランスが整う」でした。

食材宅配サービスには、管理栄養士監修のレシピがついているものや、野菜中心に宅配をしてくれるものなどがあります。

栄養を意識しながら食事を整えることは知識と手間が必要な作業で、疲れているときや体調不良時には、なかなか考えきれないことも。

上記のような場合に、栄養バランスに配慮された食材宅配サービスを利用することで、楽になります。

栄養バランスが気になるけど、忙しくて余裕がない人にとっては、問題を解決してくれる選択肢となります。

7位 無駄が少なくなる

  • 食材が家に届くことでスーパーでの買い物が減り、なんとなく買ってしまうことを防げるようになった。フードロスがなくなり、「無駄遣いしてしまったな」という感情にならなくなった(20代 男性 2人世帯)
  • 必要な食材を必要な分だけ揃えられるので、食品ロスを防げる点です(30代 女性 1人世帯)
  • 1人前分の食材がまとめてあるため、食材を余らせたり、余った食材をどうしようかと考えたりしなくて済む(40代 男性 1人世帯)

7位には「無駄が少なくなる」が入りました。

ミールキットタイプの食材宅配サービスでは、食材や調味料が必要な量だけ届く仕組みになっています。

そのため食材を余らせずに使い切れることは、フードロス削減に貢献します。

またスーパーでは「ついで買い」「衝動買い」が起こりがちです。

しかしカタログやオンラインでじっくりと合計金額を計算しながら買い物できる食材宅配サービスでは、無駄遣いが減る効果も。

使い切れなくて食材を捨ててしまう人にとってのメリットもあるとわかりました。

8位 新鮮な食材が届く

  • 朝採れ食材など、鮮度が非常に良いです(30代 男性 1人世帯)
  • 過去使ったところでは、生鮮食品は比較的状態の良いものを選別して届けてくれた(40代 女性 3人世帯)
  • 毎日配達で新鮮な材料が手に入る(50代 男性 4人世帯)

8位は「新鮮な食材が届く」です。

食材宅配サービスで届けられる食材の品質に満足している人もいました。

食材宅配サービスの種類にもよりますが、「朝採れ野菜」「選別された生鮮品」など、素材にこだわっているサービスも多いからです。

品質・状態の良い食材が手に入ると、料理の味が良くなって、食事の満足度が上がると考えられます。

食材宅配サービスのデメリットは「割高に感じる」

食材宅配サービスのデメリット

食材宅配サービスのデメリットの1位は「割高に感じる(50.0%)」です。

2位「商品を自分で見て選べない(11.9%)」、3位「受け取りが面倒(9.7%)」、4位「注文から配送まで時間が空く(7.4%)」が続きます。

食材宅配サービスのコストパフォーマンスに不満を抱いている人が多くなっています。

スーパーなどより割高になりがちなのに、「商品を自分で見て選べないから傷んでいる商品が届く」「量が少ない」「味が好みではない」といった不満をもつと、さらにコスパが悪いと感じやすくなります。

また「受け取りが面倒」「配送までの時間差」など、サービスの使い勝手に対する不満も寄せられました。

1位 割高に感じる

  • 利用していた食材宅配サービスは、良い野菜や素材を使用しているものだったので、自分でスーパーに行って材料を購入するよりも高くなった(20代 女性 6人世帯)
  • スーパーで普通に買い物をする場合と比べて、食材費と送料でトータルコストが割高になる(30代 男性 3人世帯)

1位は「割高に感じる」でした。

食材宅配サービスは割高になりがちです。

理由としては「鮮度や品質にこだわった食材を提供している」「配送料がかかる」などがあります。

便利さや品質と引き換えに、コスト面での負担が気になる人が多いとわかります。

時間や品質にお金をかけるのは当然だとしても、納得できるバランスであるかどうかが重要です。

2位 商品を自分で見て選べない

  • 食材の状態を実際の目で見て買えないところ。とくに野菜(20代 女性 3人世帯)
  • 実物を見ながら購入する商品を選べない点はデメリットです(40代 男性 4人世帯)

2位は「商品を自分で見て選べない」でした。

商品を自分で見て選べないことによって、「傷んでいる野菜が届いてしまう」「赤身部分の多いお肉を買いたいのに、脂肪部分の多いお肉が届く」といった状況が起こり得ます。

食材の状態は料理の味に直結するため、どんな状態の食材が届くかわからないのは、大きな不安要素です。

状態が悪い場合には返品・交換可能なサービスもありますが、手続きが面倒という声も寄せられています。

3位 受け取りが面倒

  • 配送日や時間が決まっているため、急な予定変更があると受け取りにくいのが不便でした(20代 男性 1人世帯)
  • 日時指定はできるけど、荷物がくるから到着までは子どもをお風呂に入れられなかったりソワソワしたりするところがデメリットに感じます。食べ物だから置き配もできない(30代 女性 5人世帯)
  • 届く時間帯に、自宅にいる必要がある(50代 女性 2人世帯)

3位は「受け取りが面倒」でした。

置き配ができないサービスだと、受け取り日時に在宅しておく必要があります。

とくに、忙しい人や一人暮らしの人は受け取りに困難を感じる機会が多く、急な外出が起きた場合などもストレスの原因となっています。

在宅時間を縛られたくない方は、置き配対応のサービスを選びましょう。

4位 注文から配送まで時間が空く

  • 注文してから届くまでに期間が空き、欲しい食材がすぐに手に入らない(30代 女性 3人世帯)
  • 注文書を提出してから届くまで約1週間あり、何を注文したか忘れていることがあった(40代 男性 4人世帯)

「注文から配送まで時間が空く」が4位でした。

食材宅配サービスの中には「締め切り日までに注文し、配送は翌週の決められた曜日」という仕組みを採用しているものも多いです。

注文から配送までタイムラグは発生すると、欲しいタイミングと届くタイミングがズレてしまいます。

ラグが大きくなることで、「今必要なものが、すぐ手に入らない」「予定が変わって不要になる」「注文したことを忘れてしまう」という問題が発生。

キャンセル手続きや計画的に注文内容を考えるといった手間がかかることに、面倒を感じている人も多くなりました。

5位 量が少ない

  • たくさん食べるほうなので、量が少なく感じる(20代 男性 1人世帯)
  • 想像していたより、小さいもしくは少ないと感じることもあります(30代 女性 4人世帯)

「量が少ない」が5位。

写真や商品説明だけでボリューム感を把握できないため、届いたときに「思ったより少ない」「足りない」と感じた経験がある人も。

結果として、価格に対して量が見合わず、コスパが悪いという印象になってしまうと考えられます。

6位 食べたくない商品が届く

  • 苦手な野菜などが来て、使い道に困るところ(30代 女性 3人世帯)
  • 届くメニューによっては、「今日は気分じゃない」という日があり、急な変更には困ります(40代 女性 3人世帯)
  • メニューが決まっているため、自分の好きな料理ばかりを選べないのが少し残念です(60代以上 男性 2人世帯)

6位は「食べたくない商品が届く」でした。

あらかじめ宅配される食材やメニューが決まっていて選べないサービスでは、自分の好みが反映されにくいというデメリットがあります。

あまり好き嫌いがない人でも、「嫌いじゃないけど、今日じゃない」「さっぱりしたものが食べたいのに、こってりしたミールキットが届く」というケースは考えられます。

デメリットをカバーする方法としては、「自由に食材やミールキットを選べるサービス」を使うことなどが考えられます。

7位 味が好みではないこともある

  • 自分の好きな味付けでないこともあるため、口に合わないことがある(30代 女性 3人世帯)
  • 自分で作ったほうが美味しいと思ってしまった(40代 女性 2人世帯)
  • 辛めの調味料など、子どもが好まないものも多かった(40代 女性 6人世帯)

7位には「味が好みではないこともある」が入りました。

味覚や好みは人それぞれなので、食材宅配サービスの味に満足できないこともあります。

自分で作っても失敗することはありますが、割高な料金を払って失敗だと不満は大きくなりやすいと推測できます。

ある程度料理ができ時間もある場合には、食材だけ届けてもらい味付けは自分で行うといった工夫も可能です。

食材宅配サービスを選ぶポイントは「コストパフォーマンスが高い」

食材宅配サービスを選ぶポイント

「食材宅配サービスを選ぶポイント」として、最も多かった回答は「コストパフォーマンスが高い(62.6%)」でした。

2位は「商品の種類が豊富(31.3%)」、3位は「安心安全な食材が届く(13.0%)」となっています。

できるだけ安く、かつ安心して利用でき、生活の質を高めてくれるサービスが求められているとわかりました。

1位 コストパフォーマンスが高い

  • トータルのコストが低い(30代 男性 3人世帯)
  • 素材の良さにこだわるあまり、価格が高いところを利用していましたが、毎月の支払いがスーパーの倍以上に増えてしまったためやめてしまいました。今はある程度手の届く価格で、最低限質の保証された宅配サービスを使っています(40代 女性 6人世帯)
  • お試しのセットを取ってみて、妥当な値段であるかを確認できること(50代 男性 4人世帯)

1位は「コストパフォーマンスが高い」でした。

食材宅配の最大のデメリットは「送料なども含めた割高感」なので、サービスを選ぶ際にはコスパを重視する人が多くなっています。

品質が良くても高すぎると家計を圧迫して続けられません。

そのため単純に「安いこと」を求めている人もいた一方、「支払う金額に対して得られる価値が妥当か」を重視する人も。

コスパを確認するためにお試しを活用するという声も寄せられています。

2位 商品の種類が豊富

  • 食材の種類が豊富。さまざまな食材を選べることで献立が広がります(30代 女性 2人世帯)
  • 子どもも含め万人受けするようなメニューが豊富であること。1品だけでしっかりと夜ご飯のおかずになるメニューが揃っていること(40代 男性 5人世帯)
  • ライフスタイルに合った品揃えやプランがあるかを検討します(60代以上 男性 2人世帯)

2位は「商品の種類が豊富」でした。

食材宅配サービスのメリットとしては「料理のバリエーションが広がる」が挙げられていました。

商品の種類が豊富で料理のバリエーションが増えると、食の楽しみが広がります。

また味付けが豊富であれば、自分や家族が好む商品も見つけやすいと期待できます。

飽きずに続けられるかという視点で見たときにも、商品数の多さはポイントです。

3位 安心安全な食材が届く

  • 子どもに安心して食べさせられる添加物少なめの食品などが多いこと(30代 女性 5人世帯)
  • 実物確認ができないため、「有機JAS認証」や「特別栽培農産物」など、農薬や化学肥料の使用基準が明確なものを優先して選びます(30代 男性 3人世帯)
  • 生産者の顔が見える野菜など、安全性のある食材を提供してくれるか(50代 女性 1人世帯)

3位は「安心安全な食材が届く」でした。

食の安全への意識が高く、安心安全な食材が届くことをポイントにしている人もいます。

チェックする具体的なポイントとしては、産地、生産者、農薬の使用状況、無添加かどうかなどが挙げられました。

4位 品質の良い食材が届く

  • 野菜や肉魚の新鮮さを重視します(30代 女性 3人世帯)
  • 配送料が安ければいいですが、配送料以上に品物の質を重視しております(40代 男性 2人世帯)
  • 食材が確かなもの。鮮度が保たれた状態で届けられるか(50代 女性 2人世帯)

「品質の良い食材が届く」が4位でした。

品質の悪い食材に進んでお金をかけようという人はいません。

食材宅配サービスはこだわりの食材を提供すると謳っていることも多く、価格も割高になりがち。

そのためとくに品質や新鮮さが重視されると考えられます。

商品のクオリティが低いと割高感が大きくなって満足度が下がり、継続利用にはつながりにくくなります。

5位 味が好みである

  • できる料理が家族の口に合いそうかどうか(30代 女性 3人世帯)
  • 優しい味付けでも美味しいと感じること(40代 女性 5人世帯)
  • ミールキットが美味しい(50代 女性 2人世帯)

「味が好みである」が5位。

食材宅配サービスでは、「食材やミールキットの味が好みとは違う」ということも起こり得ます。

そのため味を重視する人も多くなりました。

便利で品質は良くても、味が口に合わなければ利用継続は難しくなるからです。

「子どもが食べやすい味のもの」という意見も多く、大人も子どもも満足できる味が重要だとわかりました。

味はお試しセットなどで確認できます。

6位 口コミ評価が高い

  • 実際利用された人の口コミはどうかを調べている(30代 女性 3人世帯)
  • 口コミでおすすめであること(30代 男性 1人世帯)
  • 悪い評判が少ないこと(50代 女性 2人世帯)

6位は「口コミ評価が高い」でした。

サービス利用開始にあたり、口コミを調べる人もいます。

口コミで実際の味や使い勝手を調べることで、公式以外の情報も得られ、失敗や後悔を避けやすくなるからです。

ただし口コミには、古い情報やおおげさな情報も含まれますし、味の評価は個人差がありますので、注意が必要。

お金はかかりますがお試しセットなどを買ってみるのも、実際のサービスを知るために有効です。

7位 都合のいい時間に届く

  • できるだけ配送スケジュールに柔軟性があること(20代 男性 1人世帯)
  • 届けてくれる曜日を指定できる(40代 男性 4人世帯)
  • 個別配送があるか。配送希望時間の指定ができるか(40代 女性 3人世帯)

7位には「都合のいい時間に届く」が入りました。

置き配ができないサービスの場合には、「受け取りが面倒」「配達日時に縛られる」といった問題が起こります。

上記のような問題を解消するため、都合のいい時間に届くことを判断ポイントにした人もいました。

とくに忙しい人にとっては、日常生活に食材宅配サービスを馴染ませるための大切なポイントになると考えられます。

まとめ

食材宅配サービスには、買い物や献立作成の手間や時間を減らすというメリットがあり、日常生活の負担軽減に直結します。

実際に食材宅配サービスを使ってみて、買い物に行かなくてもいい快適さを感じた人は多くなっています。

一方で「割高に感じる」というデメリットは大きいため、サービスを選ぶときには送料も含めたコスパが重要なポイントに。

また便利さをより感じるためには、生活リズムに合う注文・配達方法や配達日時も重要となります。

身近に食材宅配サービスを使っている人がいれば、実際の使い勝手や味を聞いてみるのがおすすめ。

また多くの食材宅配サービスが「お試しキャンペーン」などを実施していますので、買い切りで頼んでみて、メリットが大きいかどうか調べてみる方法もあります。

調査結果に対して監修者の高杉保美氏から総括コメント

最後に当記事の監修者、管理栄養士の高杉保美氏の総括コメントを紹介します。

高杉 保美
高杉保美氏の総括コメント

近年、食材の宅配サービスの需要が高まってきています。

ここ数年でリモートワークや共働きの家族が増えたことも影響が大きいでしょう。

アンケート結果でも「買い物に行かなくていい」というメリットを感じている方が多いですが、買い物に行くという工数を減らすだけで、仕事や他の家事に時間を当てたり、子供との時間を増やしたりと、1日の有限な時間をかなり効率的に使うことができます。

また、管理栄養士視点でいうと家族の栄養バランスを守ることも大事。

ですが忙しいと、毎日バランスのいい献立を考えるだけでも疲れてしまいますよね。いつも冷蔵庫の余った食材と睨めっこしては無駄に食材を買い足してしまう、という方も多いはずです。

メリットが多いと思われる食材宅配サービスですが実は意外なデメリットもあります。

それはサービスによっては値段が割高になり家計の負担になることも。

便利で毎日使いたいサービスだからこそコストパフォーマンスは選ぶにあたって重要なポイントと言えます。比較をした上で慎重に選ぶようにしましょう。